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Enjoy Simple English 25/8/29(金)Story of a Fly Part Two 蠅のはなし 後編


ブログ記事より抜粋
Enjoy Simple English 25/8/29(金)Story of a Fly Part Two 蠅のはなし 後編
maidservant ˈmeɪdˌsɜrvənt 女中、使用人
merchant ˈmɜrʧənt 商人
sickness ˈsɪknəs 病気
fly (insect) flaɪ ハエ
period of greatest cold ˈpɪriəd əv ˈɡreɪtəst koʊld 大寒の時期
rare rɛr 珍しい
bother ˈbɑðər 悩ます、邪魔する
catch kæʧ 捕まえる
careful ˈkɛrfəl 注意深い
serious Buddhist ˈsɪriəs ˈbuːdɪst 信心深い仏教徒
scissors ˈsɪzərz はさみ
wings wɪŋz 翼
carry away ˈkæri əˈweɪ 遠くに運ぶ
lipstick ˈlɪpˌstɪk 口紅
savings ˈseɪvɪŋz 蓄え、貯金
silver coin(s) ˈsɪlvər kɔɪnz 銀貨
temple ˈtɛmpəl 寺
Buddhist ceremony ˈbuːdɪst ˈsɛrəˌmoʊni 仏教の儀式
next birth nɛkst bɜrθ 来世
paper window ˈpeɪpər ˈwɪndoʊ 障子
priest prist 僧侶
special ceremony ˈspɛʃəl ˈsɛrəˌmoʊni 特別な儀式
spirit ˈspɪrɪt 霊、魂
buried ˈbɛrid 埋葬された
sotoba soʊˈtoʊbə 卒塔婆(仏教供養の板碑)
memorial board məˈmɔriəl bɔrd 供養板
Buddhist words ˈbuːdɪst wɜrdz 仏語、仏教の経文

女中のタマという女性が、久兵衛という商人のもとで働いていました。
彼女が病気で亡くなり、その死から10日後、非常に大きなハエが久兵衛の家に入り、彼の頭のまわりを飛び回り始めました。
真冬の時期にはハエなど現れないので、久兵衛は驚きました。
特に大きなハエは珍しく、暖かい季節にしか見られないものです。
そのハエは頭のまわりをしつこく飛び続け、久兵衛を悩ませました。
彼はそれを捕まえようとし、傷つけないようにして外へ逃がしました。
信心深い仏教徒だったので、殺したくはなかったのです。
しかしハエはすぐに戻ってきました。久兵衛は再び捕まえて外に出しましたが、また戻ってきました。
それを見た妻は不思議に思い、
「もしかしたらタマがハエになって戻ってきたのでは? 人は死ぬと虫になることもあるんですよ」
と言いました。
久兵衛は笑って、
「それなら印をつけて確かめよう」
と言い、ハサミでハエの羽の先を少し切り、家から遠くに運んで放しました。
ところが次の日、その大きなハエが戻ってきました。
それでも久兵衛は信じられず、今度はその体と羽に紅の口紅で色を塗りました。
そして前よりもずっと遠くに運び、放しました。
しかし2日後、その赤いハエは戻ってきたのです。
そこで久兵衛は考えるのをやめ、
「やはりタマだ。何かを望んでいるのだろうが、それは何だろう?」
と言いました。
妻は、
「タマの貯金の銀貨30枚があります。それをお寺に納めて供養してあげれば、来世のためになるのでは」
と答えました。
ちょうどそのとき、ハエは障子から落ちて死んでしまいました。
久兵衛夫婦はすぐに寺へ行き、タマのお金を僧に渡しました。
ハエの遺体も小箱に入れて持っていきました。
住職は話を聞いて「正しいことをしました」と言い、タマの魂のために特別な法要を行いました。
そしてハエの遺体の入った箱は寺に埋葬され、その上には仏教の言葉が書かれた卒塔婆が立てられました。

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