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Enjoy Simple English 25/6/20(金)The Story of Aoyagi 青柳のはなし

Enjoy Simple English 25/6/20(金)The Story of Aoyagi 青柳のはなし
It’s Friday! Enjoy Simple English の森崎ウィンです。
毎週金曜日にお送りするのは Stories of Lafcadio Hearn collected around Japan
今日お 届けするのは青柳の話です。
ストーリーの中の lord は領主、 willow Tree は柳の木。 stump は切り株のことを意味しますよ。
では、Let’s listen to the story together!


単語/熟語 発音記号 意味
samurai /ˈsæmʊraɪ/ 侍
Lord /lɔːrd/ 領主、大名
area /ˈɛəriə/ 地域
mission /ˈmɪʃən/ 任務、使命
snowstorm /ˈsnoʊˌstɔːrm/ 吹雪
cottage /ˈkɒtɪdʒ/ 小屋、民家
willow tree /ˈwɪləʊ triː/ 柳の木
greet /ɡriːt/ 出迎える
rice wine /raɪs waɪn/ 日本酒、清酒
manners /ˈmænərz/ 礼儀作法
elegantly /ˈɛlɪɡəntli/ 優雅に
poem /ˈpoʊɪm/ 詩
hopelessly in love /ˈhoʊplɪsli ɪn lʌv/ 絶望的に恋して
permission /pərˈmɪʃən/ 許可
palace /ˈpælɪs/ 宮殿
wedding /ˈwɛdɪŋ/ 結婚式、婚礼
karma /ˈkɑːrmə/ 因果応報、宿命
soul /soʊl/ 魂
cut down /kʌt daʊn/ 切り倒す
traveling priest /ˈtrævəlɪŋ priːst/ 旅の僧侶
pray for /preɪ fɔːr/ ~のために祈る
stump /stʌmp/ 切り株

昔々、友忠という若い侍がいました。彼は能登の領主に仕えていました。
ある冬、京都の偉大な大名に使いに行く任務がありました。途中、吹雪に遭い、丘の上の小屋で吹き止むのを待つことになりました。小屋には柳の木が生えており、優しい老夫婦が友忠を迎えてくれました。中に入ると、そこにはこれまでに見た中で最も美しい娘がいて、彼女が酒を注いでくれました。
老父はこう言いました。「娘の青柳(あおやぎ)はずっと山で暮らしており、礼儀が欠けているかもしれません」と。しかし友忠は、彼女が優雅に振る舞う姿に心奪われ、詩を通して会話していました。彼は絶望的に恋に落ち、彼女も彼を好きだと感じていました。
友忠は言いました。「どうか娘を私にください」と。
老父は返答しました。「彼女は侍の妻として十分ではありません」。
しかし老父はこう付け加えました。「あなたが彼女に優しくしてくれると信じています」。
京都に戻った友忠は、侍は領主の許可なしに結婚してはいけないと恐れました。また、京都の領主が美しい娘を好むこともあり、青柳はすぐに注目され連れ去られてしまいました。
友忠は28文字の詩を彼女に送り、情熱と喪失の痛みを伝えました。しかし詩が見つかれば殺されることも覚悟でした。その翌日、友忠は宮殿に呼び出されました。
涙を浮かべつつ、大名は言いました。「あなたの美しい手紙を読みました。結婚の許可を出します。ここで今すぐ結婚式を挙げなさい」。
その後5年間、友忠と青柳は幸せに暮らしました。しかしある朝、青柳が突然苦しんで叫びました。顔色は真っ白で動かなくなり、やがて彼女はこう弱々しく言いました。「私たちの結婚は業(カルマ)だったので、いつかまた会えると思う。でも今は終わりなの」。
友忠は言いました。「休めばよくなるよ」と。
青柳は答えました。「いいえ、私は死にます。だから真実を伝えられます。私は人間ではない。私の魂は木から来ている。そして誰かが今、木を切り倒している…ああ!」
苦しみの叫びとともに、彼女の身体は奇妙な形で崩れ落ち、床へと沈んでいきました。袍(ほう)はそこに残りましたが、身体は消え去っていました。
友忠は旅の僧侶になり、訪れる場所すべてで青柳の魂のために祈り続けました。最初に出会ったあの場所に戻ると、小屋は無くなっており、柳の切り株だけが三つ――老木が二本、若木が一本――そこに残っていました。切り倒されたのは、友忠が到着するずっと前のことでした。

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